このたび、弊クラブに所属しておりました韓勇太選手につきまして、現役引退することが決まりましたので、お知らせします。
【韓 勇太(HAN Yong Thae)選手】
■ポジション
FW
■生年月日
1996年10月30日
■出身地
東京都
■経歴
東京朝鮮第一小学校 ⇒ 東京朝鮮第一中学校 ⇒ 東京朝鮮高校 ⇒ 朝鮮大学 ⇒ 松本山雅FC
⇒ 鹿児島ユナイテッドFC ⇒ 栃木SC ⇒ 松本山雅FC ⇒ いわてグルージャ盛岡
■韓勇太選手コメント
現役引退。
プロとして4年間、サッカーを初めてから23年間。
うまく行く事の少なかったサッカー人生。
早いかも知れない。まだできたかも知れない。
それでもここまでできた自分に誇りを持って引退します。
サッカーと共に歩んできたこれまでの人生、振り返ると色んな思い出でが蘇ってきます。
朝鮮学校の狭い世界でも1番になれなかった自分が、J1昇格を決めた松本山雅FCとの契約勝ち取り、プロ1年目には鹿児島ユナイテッドFCでルーキーでJ2 2桁得点を取らせてもらった。
出来過ぎ、うまくいきすぎと思いながらも、このまま上がっていくだろうなと調子にのってた矢先、栃木SCで人生最大の挫折を味わい、再起を誓い戻った松本山雅でも怪我にも悩まされ実力不足が露呈。
また1から這いあがろうと当時J3最下位のいわてグルージャ盛岡と契約。
うまくいく事もあったけど、結果をみたらなにもできずに終わった。
徐々に下降線を辿っていったプロ生活。
紆余曲折があり、もがき苦しんで、長いトンネルからの出口を追い求めてとにかく走り続けたけど、最後までその出口には辿りつけませんでした。
それでもこの経験は自分を1人の人間として男としてより大きくしてくれました。
挫折を経験した事により、人の痛みを知り、人の心を思いやる気持ちを知れた。
シビアな世界でFWとして生き残るには、この気持ちは自分のエゴイストさを奪って、自分のプレイヤーとしての良さ、強みをなくした原因だったかも知れない。
そんな葛藤をしながら迷ってプレーしても当然うまくいくわけがない。
牙の抜かれた虎。その通りだった。
分かっていても取り戻そうしても、またエゴイストになる事への違和感は払拭できなかった。
そこまでして自分が点を取らなきゃいけないのか。
ここで守備に戻ったら攻撃の時に全力で攻撃に転じれないのは分かるけど、チームのために戻らなきゃ。
横でパスを求めてるなら出してやろう。
今こうして振り返ってみても、こんな気持ちでうまく行く事なんかよほど器用で上手くない限りありえないなと改めて感じる。
全て自分の実力不足からくる、自分の事を100%信じて突き進めなかった自分の責任。
認めたくないけど、それにつきる。
でもこの引退を決めるまでの4年半の濃すぎる経験が自分を人として強くしてくれたと確信してます。
ここまでこれたのもこんな経験できたのも親をはじめ、自分のサッカー人生に関わって応援して見守ってくださった全ての方達におかげだと心からそう感じてます。
感謝してもしきれないほど、色んな人に出会って学び成長させてくれたのもサッカーがあったから。
自分の人生の全てだったサッカーとお別れするのがまだまだ実感がわきません。
今後はまだ何も考えていませんが、サッカーを通して得たものをこれからの人生に生かし、堂々と積極的に生きていきたいと思います。どんな形でも少しでもサッカーに携われたら良いなと思います。
改めて自分を応援して支えてくださった全ての方々に感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
最高のサッカー人生でした。
韓勇太