今日は多くの方々にスタジアムに足を運んで頂き、感謝しかありません。ゲームの方は、前半は守備のところで少し混乱があって上手くプレスがはまらない部分がありました。そういった中で効果的なロングボールを我々の背後に入れられて失点してしまいました。後半に少し修正もしましたし、何よりファン・サポーターの方々が逆転勝利を期待して声援を送って下さっていたからこそ、今日のような結果がついてきたと思います。苦しい時間帯もありましたが、耐える時間を耐えて、セットプレーも含めて狙い通りに点を取れた部分はチームとして大きかったかなと思います。
■前半の守備の混乱は何が原因でどういう修正を行なったか?
(菊池監督):前と後ろが分断してしまい、ゴールキーパーを使ったビルドアップをどうやっていくのかというところがはっきりしていませんでした。あとは連携がスムーズにいっていなかったという点が原因だったかなと思います。人数が足りていないわけではないのに、局面で数的不利な状況になっていて、それをいかに同数の状況に持っていくかという連携が取れていなかったことがああいった展開になったかなと。前半の終了間際に少し改善が見られて、後半はしっかりと人数をかけてボールを奪えた事が良かったかなと思います。
■後半盛り返したように見えたが、前半は運動量が足りない印象があった。その原因は何か?
(菊池監督):前半は相手が良いボールの持ち方と、局面で多くの人数をかける相手の守備の仕方にはまってしまっていたかなと思います。
■今シーズン初の逆転勝利となったが?
(菊池監督):互いに流れが行ったり来たりの展開というシーソーゲームを制したという感じなので、手放しで喜べるほど修正点は少なくありません。ただ、こういったゲームに勝てたというのは大きいと思いますし、これをまた次のゲームにしっかりと活かさなければいけないと思います。
■37分ごろに薮内(健人)選手を呼び寄せて直接指示をしていたと思うが、そこから少し展開も変わってシュートチャンスも生まれた。どういった声掛けをしたのか?
(菊池監督):相手ボールホルダーに対するプレッシャーのかけ方含めた守備面に関する部分を伝えました。その部分がバラバラで、状況と合っていないボールの追い方をしていてもボールは取れないので、そこを重点的に伝えました。
■対戦相手のY.S.C.C.横浜はゴールキーパーを使った相手をおびき寄せるようなビルドアップをしていた。一方で前線は4枚くらい攻め残してあえて間延びさせようとしていたような意図があったと思うが、その部分はどうか?
(菊池監督):相手は長いボールを我々の背後に効果的に入れつつ足元を狙うなど、上からも下からも同時にアプローチしてきていて、そこの精度が良い時に我々の守備の方法でのミスマッチが生まれた前半の入りから30分位までが効果的にやられて、相手の時間になってしまったかなと思います。
■そこでディフェンスラインをもっと押し上げてオフサイドにさせるという選択肢はなかったのか?
(菊池監督):そこを押し上げきれなかったことが苦しくなってしまった要因の一つかなと思います。富山戦(4/14第6節1-2●)でもそうでしたが、後ろと前で連動出来ていなかったと思いますので、今後修正をしていきたいと思います。
■セットプレーにおいて麦倉(捺木)選手が今節で早くも5アシスト目となり、かなり大きな武器となっていると思うが?
(菊池監督):そうですね。今日もかなり精度の高いボールが入っていましたし、ゴール前で合わせる選手も含めてですが、彼の長所が出て点を取れたことはチームとして大きいと思います。
■ここまで出場したCBの選手全員(木下高彰選手、福田友也選手、米原祐選手、深井脩平選手)がゴールを決めたが?
(菊池監督):そうですね。セットプレーは大きな武器ではありますが、今日、点を決めた谷口(海斗)選手を含めて前線の選手にはもっと奮起して欲しいと思います。セットプレーだけ対策されるより、「どんなパターンでも得点を取れる」という方が相手も嫌だと思うので。
■前節から少しメンバーを入れ替えていると思うが、手応えはあるか?
(菊池監督):決して(これまでスタメンだった)吉田(直矢)選手と嫁阪(翔太)選手が悪かったというわけではなく、江頭(一輝)選手と石井(圭太)選手の調子が良かったので起用しました。そういった意味では今はチームの状態が全体としてかなり良いので、試したという部分もありましたし、前節とその前の富山戦が本当にもったいない試合だったので「チームに競争意識を芽生えさせたい」という意図もありました。
■今日は特にボランチの石井選手、江頭選手が今シーズン出色の出来だったと思うが、彼らへの評価は?
(菊池監督):前半、セカンドボールを拾えていないシーンもあったので、ここはチームとして高めていかなければならないかなと思いますが、「ボールを動かす」という意味では後半は彼らを中心にかなり出来ていたと思います。ただ、サイドを変えられそうな場面は前半より後半の方がかなり多かったと思うので、やはり試合の展開の中で気付いていくということが大事かなと思います。
■勝っている時は次の試合への課題もあると思うが、大体固定メンバーが見えてきているのか、それともまだ試していくのか?
(菊池監督):スタッフや選手にもそうですが、今シーズンは基本的に調子が良い選手、状態の良い選手が試合に出るという事は共有しているのでメンバーを固定しているという事はないです。今シーズンは誰が出ても高いレベルを維持出来るメンバーがいるので、チーム内での競争を高めることでチーム力も比例して高めていければと思います。