本日、11月18日(日)に行なわれたホーム最終戦「チョコ南部PREMIUMスペシャルマッチ2018明治安田生命J3リーグ第32節vsセレッソ大阪U-23」の試合後に実施しました「田中舜選手引退セレモニー」でのコメントを掲載いたします。
日頃より熱いご声援を頂き、本当にありがとうございます。今シーズンはチームとして苦しい時期もありましたが、やんちゃな若手たち、頼もしい中堅、安心感のある同年代の選手たちそれぞれに支えられ、そして多くのファン・サポーターの皆さまに支えて頂き、ここまで駆け抜けて来ることが出来ました。今日の試合も自分が交代した後に後輩たちが必死に戦ってくれたおかげで、最高の気分でこの場に立つことが出来ています。本当にありがとうございます。
チームとしては今シーズン初めに掲げた「勝ち点40」という目標があります。その目標まであと「1勝」というところなのですが、今日の試合でイエローカードをもらってしまったので、(警告累積による出場停止で)2週間後の試合に行くことは出来ません。(笑)ただ、頼もしい後輩たちが必ず「勝ち点3」を取って、目標を達成してくれると信じています。
ちょっとここで振り返らせて下さい。2013年に、ここ岩手に「Jリーグチームを誕生させたい」というクラブの熱い想いに魅せられて、初めてこの地にやってきました。当時はもちろんキャンプに行く予算なんて無く、冬場は体育館で練習し、公式戦開幕前にはみんなで雪かきをして何とかスペースを空けて、外で練習しては試合に備える、そんな日々でした。私個人は開幕前にアキレス腱を断裂するという怪我をしてしまい、手術を受けたのですが、多くの方々に支えられて最後の決戦の場に立つことができました。「地決(全国地域サッカーリーグ決勝大会)で優勝する」そして「Jリーグに昇格する」その目標の為にチーム全員が同じ方向を向いて、地域とともに一丸となって戦い、優勝と昇格を手にした瞬間は今でも忘れることはありません。そんな中で2014年に、岩手でJリーグが開幕しました。開幕を控える前日にも雪が降りましたが、選手や多くの皆さまと前日と当日に雪かきをし、何とか開幕を迎えることが出来ました。3000人以上の方に応援されて掴んだ勝利したことは、自分の人生においてとても貴重な財産となっています。
月日が流れた今、あの時の瞬間を知る人は、選手はもちろんクラブスタッフも含めて少なくなってきました。一度クラブを離れ戻ってきた身として感じたことがあります。それは、私個人もそうですが、チームとしても、地域としても、あの時と比べると上を目指すにはまだまだ「熱量」が足りないということです。選手・スタッフがこれまで以上に努力するのは当然ですが、今シーズンの最後を含めた来シーズン以降のこれから、皆さんのお力を今まで以上にお借りしたいと思っています。「J2昇格」という目標を志半ばで引退しますが、「Jリーグ昇格」を味わった1人としての最後の願いです。
今シーズンの残り1試合、そして来シーズン以降も今まで以上に、グルージャ盛岡へのご支援・ご声援をお願いします。
そして、最後になりますが、私の人生、サッカー人生を支えて下さった家族、クラブ、チームメイト、そして多くのサポーターの方々に心から感謝申し上げます。長い間、ご支援、ご声援、本当にありがとうございました。